生地の事前収縮仕上げの目的は、最終製品の収縮率を低減し、衣類加工の品質要件を満たすために、生地を経糸と緯糸の方向にある程度事前に収縮させることです。
染色・仕上げ工程において、生地は経糸方向に張力を受け、経糸の曲げ波の高さが低下し、伸長が発生します。親水性繊維生地を浸漬・湿潤させると、繊維が膨潤し、経糸と緯糸の糸径が増加するため、経糸の曲げ波の高さが増加し、生地の長さが減少し、収縮が発生します。元の長さに対する長さの減少率を収縮率と呼びます。
生地を水に浸漬した後、物理的な方法で収縮を抑える仕上げ加工。機械式防縮加工とも呼ばれます。機械式防縮加工は、蒸気やスプレーで生地を湿らせ、縦方向の機械押し出し加工を施すことで縮み波の高さを高め、その後、緩めて乾燥させる加工方法です。防縮加工された綿生地の収縮率は1%未満に抑えられ、繊維と糸の相互圧縮と摩擦により、生地の柔らかな風合いも向上します。
Post time: 9月 . 27, 2023 00:00