CVC糸

CVC糸とは？コットンリッチポリエステル混紡糸について

CVC糸は「Chief Value Cotton（チーフ・バリュー・コットン）」の略で、主に綿とポリエステルをブレンドした繊維素材です。通常は綿60%、ポリエステル40%、または綿55%、ポリエステル45%といった比率で混紡されています。従来のTC（テリレン・コットン）糸は通常ポリエステル含有量が多い（例：ポリエステル65%、綿35%）のに対し、CVC糸は綿を主繊維として採用しています。綿を多く含むこの糸は、ポリエステルならではの強度と耐久性を維持しながら、通気性と柔らかさを向上させています。

CVC糸がTC糸よりも優れている主な利点は、その優れた快適性と着心地にあります。TC糸はポリエステル含有量が多いため、合成繊維のような風合いを感じることがありますが、CVC糸はより優れたバランスを実現しています。純綿に似た柔らかな手触りと優れた吸湿性を備えながら、綿100%よりもしわや縮みに強いという特性も備えています。そのため、CVC糸は、快適性と耐久性の両方が重視されるポロシャツ、作業着、カジュアルウェアなどのアパレルに好まれています。

CVC糸が耐久性と通気性に優れた生地に最適な理由

CVC糸は、綿とポリエステルの長所を兼ね備えていることから、繊維業界で高く評価されており、耐久性と快適性の両方が求められる生地に最適です。綿成分は通気性と吸湿発散性に優れ、肌触りが柔らかく、空気の循環を促すため、アクティブウェア、ユニフォーム、普段着に最適です。一方、ポリエステル成分は強度を高め、摩耗や色あせを防ぐだけでなく、シワや色あせにも強いのが特徴です。

時間の経過とともに縮みや型崩れが生じる100%コットン生地とは異なり、CVC生地は繰り返し洗濯しても生地の組織​​を維持します。ポリエステル繊維が生地の強度を保ち、過度の縮みや伸びを防ぎます。そのため、CVC素材の衣類はより長持ちし、アイロンがけの手間が少なく、乾きも早いため、お手入れも簡単です。

もう一つの利点は、この生地の汎用性です。CVC糸は様々な質感に編み込んだり織ったりできるため、薄手のTシャツから厚手のスウェットシャツまで、あらゆる素材に適しています。このバランスの取れた混紡糸は、様々な気候でも快適な着心地を実現し、夏でも通気性を保ちながらも、一年中着用できる丈夫さを備えています。